塁の頬を、両手で挟む。


『ほらっ。くよくよしてる場合じゃないよ
 秋の大会も、
 ベスト4目指すんでしょ?!』


塁が、私を見る。


「絶対、ベスト4に入るっ」


『じゃ、下向かないっ。
 前向いて、次だよ、次!!』


「だな」

『おう!』