「じゃ、行くわ」

『うん』

「顔、見たかっただけだから」

『気を付けて帰ってね』

「ああ。じゃ、また連絡する」

『わかった』


バイバイ、と手を振って
塁は帰っていった。



帰っちゃった。


キスさえ せずに。