携帯物語

その日、あたしはいつものように掲示板の書き込みを確認した。

新着は1件。名前は……「ケイ」今まで絡んだことのない名前だ。

『名前・ケイ
タイトル・初めまして
初めてまして。サイト巡りしていたら辿り着きました。良かったら遊びに来て下さい。
http://〜』

URLの残る書き込みはURL先に返事を書くようにしている。

だから、今回もそうした。

『名前・アスカ
タイトル・お初です
書き込みありがとうございました。
素敵なデザインですね。憧れます。』

現にケイのHPは、明るく、あたしには作り出せないデザインだった。

羨ましい……それよりも憧れが増していた。