ネコからの恋文

ニャーーン


何?


あたしは手を止めて、耳を澄ます。


今、なんか聞こえたよね?


ニャーーン



ほら、また。

猫……?


ニャーーン


って猫だよね?


テレビ、じゃないし。

あたしが見てるのは¨Mステ¨で、間違っても¨ポチタマ¨じゃない。

ネコ、どっかにいるのかなぁ?



カリカリカリカリ――



ん?


あたしはテレビを消して窓を開けた。



ニャーーン――


茶色と白と黒の三毛。
ちっちゃな耳とキラキラ光る目が可愛い。


「なぁに、お前
こんなとこまで来て」

あたしの部屋は3階。
よっぽど塀伝いにでもよじ登らなければ上がって来れない。

ニャーーン

「ん、何?」


よく見ると、猫は首輪に何かくくりつけている。


ニャ


ほら、とでも言うように、猫は首をつき出した。

んー、なんか紙切れ?
なんだ、これ?