「はぁ、はぁ、はぁ...」
夜の静かな町を一人の中年男が息を切らせながら走っていく。その時、少し後ろでボソッと声が聞こえた。
「エクスプロジィオーン...レベル1」
後ろを振り向くと同時に、足元で小さな爆発が起こった。
「グハッ!!」
中年男は爆風で吹き飛ばされ、コンクリートの地面に体を強く打ちつけた。
「そんなんでくたばってんじゃねーぞ、おっさん」
後ろから、黒のTシャツにグレーの短パンを履いた高身長の青年が歩いてくる。
「わ、悪かった!!あのおばさんからバッグを強奪しようとしたことは謝るし、警察にも出頭する!!だから許してくれよ!!」
中年男は必死に悲願する。
「はぁ、これだから一般人共は...」
青年はため息をついてからニタリと笑い、こう呟いた。
「エクスプロジィオーン、レベル3」
青年は両目を赤く染め、中年男の足元を睨んだ。
「ウワァァァァ」
中年男の叫び声に次いで、大きな爆音が町中に轟いた。