ノラと呼ばれた男【壱】

「あれ、きみ一人?」


「もしかして迷子ー?」









と、不意に背後から声を掛けられ。


振り返れば……………………、







モヒカン1とモヒカン2が立っていた。



良く言えばヤンキー。悪く言えばハゲ








「てか何握って、、、、、、、、」



と、言い掛けてた言葉を止め。

ハゲ1とハゲ2は顔を見合わせる。



(ん?…………なんだ?)







二人の雰囲気が、何か‘’嫌‘’なものに変わり自然と私の眉が寄る。



「へへっ、助かったわー。実はそれ俺のネックレスなんだよ」


「だからさ返してくんね?」








と。あ、そうなんだと思いネックレスを返す…………………………わけもなく、




「――――――…嘘だ」




と思う。なんとなくだけど、




現に「嘘だ」と言った直後、二人の表情が変化した。



「……チッ、覇王と繋がりあるヤツかお前」



「めんどくせぇ奪っちまうか」









だってさ笑える。