ノラと呼ばれた男【壱】

のらり、くらりとした口調



ペースは間違いなく彼のペースで、


――――――――――――……依頼……


彼が口にした、一言








彼は‘’セルピエンテ‘’って言ったな




セルピエンテって単語は確か……スペイン語だっけ?


スペルは確か【Serpiente 】






意味は……………………蛇




「我々は雇われた側です」



「…………」



「あぁ、名刺いりますか?」







へらりと笑い、取り出したのは、



【セルテ-黄島 塁(オウシマ ルイ)-】と掛かれた1枚の名刺


けれど、それは藍に渡される事なく、







…………………………私に渡された





私の目の前に立つ藍の肩に手を置き、私の顔を覗く男……黄島 塁


それは一瞬で、藍すら身動き取る間もなく……………………………………、







藍は崩れ落ちた―――――――――……




「っっっ…………お、…………まえ」




「おや、まだ喋れたんですね」





彼が感心したのも、無理はなく。

今、この、なんでもない顔をしたまま……男は鳩尾を食らわしたのだ、





一切、手加減なしで――――――――――――……