ノラと呼ばれた男【壱】

◆◆◆


バイクを藍が走らせて数分。
違和感を感じたのは直ぐで、それは藍も同じだったようだ


私たちが通った両サイドの脇道から、何台ものバイクが出てきて追尾する、それらは間違いなく………………、








彼等の‘’敵‘’だ




「ごめん姫、巻き込んじゃったかも」


「ん?」


「―――――――……付けられてる」








と、言いにくそうに藍が言うから、




「ん、撒けそ?」



「…………」





まぁ、無理。だろうな、この状況


必然的にも奴等が‘’備えた‘’シナリオ通りだろう。







曲がろうとすれば、また、バイクが出てきて、交わしながら選んだ道。



最終的に辿り着いたのは………………







人気のない公園だった。




振り返れば後ろも前も挟まれ、囲まれていて、



絶体絶命。とは、多分この事かな。

と、場違いにも考えてしまった。






「お前ら乱鬼じゃないよな」



と、誰に言うでもなく藍がヘルメットを外しながら、そう言った。


―――――――――――……乱鬼


やたら最近聞く名前







暴走族には1つ1つ、象徴する印…謂わばマークみたいなのがあるが、


乱鬼なら鬼の印
覇王なら翼の印




だが、今、目の前にいるコイツらの象徴である印は、どれも異なり。






蛇が捲かれている旗が視野に入った