ノラと呼ばれた男【壱】

思わず苦笑しながら聞くと、

一番後ろを歩いていた迅が、私の横へと座った。偶然かは分からないが、先程アイツが座った位置に。




「んっとね、ハムロール、カツサンド、ラスク、サンドイッチ、メロンパン、練乳パン、明太子フランスパン、黒糖パン、カレーパン、クロワッサン、マンパン、それから、」



「え、ちょっ、それ誰が食べるの!?」



「え?これ?時雨と俺だよぉ」







その量で二人分って事?どんな胃袋してんの。つかデジャブ。

前もこんなやり取りした気がする(笑)



「迅も買ったの?」


「嗚呼、これにした」





そう言って渡されたのは、昆布入りのおにぎりで、

嗚呼、これが普通の量だよなー。なんて、一人で納得していた






「そー言えば、さっき、此処……誰か座ってたか?」



と、不意に言われた脈絡のない問いは、

隣に座る迅からで、





嗚呼、まだベンチ、体温残ってたかな?なんて客観的に考え、


「日光浴してたんじゃないかな、蛇が」







訳のわからない返答をした私に、迅は不思議な顔をしたものの、「そうか」と納得してくれた。


迅は人がいい、というか、

敢えて‘’そう‘’してるのかは謎だが








それ以上、聞かれなかった事にホッとしている自分がいるのは本当で、