ノラと呼ばれた男【壱】




「ふふ、ノーコメントです。ホントは今すぐ、お返事聞きたかったんですけど、残念











時間切れです。……また会いましょうね」















などと言い、奴は軽い足取りでその場を離れた。


きっと、引き留めても止まらない。



少なくとも藍には顔がバレてるわけで、












奴の言う時間切れとは、




「たっだいまー!見てみてっ、いっぱいパン買えたぁぁぁ♪」


両手に持ちきれないほどのパンの量
腕の中から何個か落ちたのは…目の錯覚ではなく現実で、
拾うのを忘れ、嬉しそうに走ってきたのは、藍で、



その後ろから、歩いてくる時雨は何故か不機嫌面


「てめっ、俺のパン落としてんじゃねぇ」







どうやら不機嫌な原因は、自分のパンを落とした藍に対してだったようで、

ドンマイ、としか言えない(笑)



「なら拾うの手伝ってくれる?」

そんな時雨の後ろを歩いてる…と言うか、パンを拾ってるのは我らの母-羽音で


なんか、雰囲気がブラックだ

心なしか羽音の後ろに般若が見える





うん、いや……うん、怒ってらっしゃる



「おかえりー、何買ったの?」