唐突に出た、自分の通り名に、
一瞬、息を飲む。目が泳がなかっただけ、褒めてもらいたい←
憧れ、か。
………………そんなにキラキラしたものじゃないんだけど、
「ほらほら、じゃあ皆で売店行ってから中庭行こぉ」
その言葉に、ゆるりと首を横に振ったのは私で、
ちょっと一人になりたくて、
「……場所取りしてる、」
そう言ったのが、きっとまずかった。
じゃなかったら……………………、
今、二人で肩並べて話す。なんて……
こんな展開にはならなかったかも、
なんて、……後の祭か
「今日はいい天気ですね」
この嘘臭い男と二人きりなんて……
てか……、あれ、……ちょっと待って、
「なんでアンタ…ウチの学校の制服着てんの」
「今流行りのコスプレですよ」
満面の笑みで笑う、こいつの顔見て。核心してしまった。
嗚呼、こいつ変態か。と←
「そう言えば、‘’彼等‘’と一緒じゃないんですね
つまらないなぁ、全員の顔を近くで拝見したかったんですが」
「……それが目的?」
「まさか。それは、ついでですよ」
楽しげに肩を揺らして笑う彼、
こうやって見ると、本当にこいつが藍を……って思えない
でも、確かに……この男-黄島 塁は藍を負かせた。当たり前の様に、無表情で、
「彼等を見たいのは本当ですけど、
今日の本命は…………………………貴女ですよ」
「…………は?」