ノラと呼ばれた男【壱】

ホントは校内でのケンカ避けたいんだけどね、





でも、まぁ。いっか←


だって今、ほとんどの生徒は体育館だし

ちょっと暴れても問題ない。





し、殺らなきゃ殺られる。






「それ拾ったこと後悔すんだなっ」


そう言って、ハゲ1が私に殴りかかってくる。





他の人から見たら、早い動きかもしれない。…………でも、



――――――……遅い



私から見たら壊れかけてるテレビを見ている感覚。すべてがスローに見えた、








…………嗚呼、面倒い


早く片して入学式に参加するか、と。


一人納得し、拳を握った瞬間、








スローだった世界が時を止めた。




それは私でなく、


第三者の登場によって――――――――――………………、













「おい、何してる」



と、大きすぎず小さすぎずの声