浩太くんの好きな人[浩太side]

だけどどーしても信じきれない自分がいた

「嘘つくなよ
こっちが虚しくなるだけだろ。」

自傷気味に言い放つ。

「嘘じゃありませんっ!」

みのりが叫んだ。

いつも笑いかけて

表情がコロコロ変わりやすいみのりだけど

今みたいに怒ったことは無かった。

「浩太くんが私を嫌いになっても拒絶しても
何をされたとしてもしょうがないです。
でも浩太くんへの想いを
否定されるのだけは嫌です。」

さっきとは打って変わって

肩を落として下を向いて

教室の床に涙を落とすみのり