海に降る恋 〜先生と私のキセキ〜

隆二さんはそのまま話を続けた。


「で、女の子が全部で5人でしょ?だから女の子が2人乗る車は2台になるかな。」


それを聞いた瑞穂は私の方を見ると、


「えっ、じゃあ私とさくは一緒でいいよ!」


と、隆二さんに即答した。



「本当?じゃあ俺達の車に乗る?」


確認するような隆二さんの誘いに、


「乗る!乗る!」


と、瑞穂が嬉しそうに答えると、


「他の車の奴がまだ向こうで準備してて、終わったらこっちに来ると思うんだ。寒いし、先に車に乗ってていいよ。」


「わぁーい。ありがとう!」


隆二さんの言葉に、嬉しそうに瑞穂が後部座席に乗り込んだので、私も後に続いた。


隆二さんとカズ君は他3人の女の子にも同じように説明していたらしく、話し合いで決まっていた1人と2人をそれぞれの車に乗せると、数分後、


「お待たせ!」


と、瑞穂と私が待っている車に乗り込んだ。


4人で話に盛り上がっていると、2人の男の子がこちらに向かって歩いてきた。


多分、隆二さんが“準備をしている”と言っていた男の子達だろう。


私の予想が当たり、


1人はペコッとこちらに向かって頭を下げると、私達の隣に駐車された2人の女の子が乗っている車の運転席に乗り込んだ。


もう1人の男の子がこちらの方に駆け寄ってきたので、隆二さんが車を降りて私達の車の前で話し始めた。





その時私は、


目の前に現れた彼に釘付けになってしまった―…




隆二さんと話している時の笑顔は満開で、とっても、とっても眩しくて。


セルフレームのメガネも、ゆるいパーマがかかった肩くらいの長さのロン毛も私好みで。


相葉先生とは似ても似つかないけれど、たった一目で私をときめかせ、


不思議な程、


『彼と話してみたい』


そう、思った。