昨日から 新しく働き出した職場に出勤した。1階のエントランスに先輩がいて、回りには若い女の人に囲まれてる?

何か高校の時もそんな感じだったのを思いだし…ちょっと笑ってしまう

「おはよう安藤ちゃん。何か楽しそうだね?何笑ってたの?」

「おはようございます瑞木さん。いや、百瀬さんが朝から女子に囲まれてるって思って、ちょっと笑ってしまいました…」

「クス…ああ、毎日というか あいつも大変だよね。仕事が出来る。しかも顔もスタイルも良い。全てがパーフェクトって 俺が女子なら やっぱ狙っちゃうよ!」

「クスクス…瑞木さん狙っちゃうんですね…」

「で、安藤ちゃんもだろ?」

「いやいや、私はそんな百瀬さんの横に並ぶ勇気なんて持ち合わせていないので、仕事の上司っていうポジションで満足です」

「安藤ちゃんって案外面白いね…」

二人でフロアのエレベーターを待っていると

「おはよう」

と先輩の方から 挨拶をしてきた

「おはよう」

「おはようございます」

エレベーター内では 話をする事もなく、フロアに付く

「安藤ちゃん、55分から朝礼始まるから、フロアに出て来てね」

と瑞木さんが教えてくれる

私は 自分のパターン室に入り席に座り 今日する予定のスケジュールを確認した

「おはよう、安藤さん」

「おはようございます。柚木さん」

「私 安藤さんと同じ歳だから 仲良くしたいな…」

「え、ホントに?」

「うん、だからタメ口でOKだよ」

「わかった。ありがとう」

「安ちゃんって呼んでもいい?」

「うん。嬉しい…私も柚ちゃんって呼びたいな…」

「もちろん。えへへ…部屋に同じ歳の人が来るって聞いてて、すごく嬉しかったんだ、私。だって この部屋の人 一回り以上 上の人多いからね…」

小さな声で話す柚ちゃん。ベテランさんが多い職場は 安定してるけど、下の者はやっぱりやり辛いもんね

「私 柚ちゃんがいて、これからの職場が 楽しくなりそうで良かった。これからよろしくね」

「うふふ…お昼も一緒に食べようね!約束だよ。あ、朝礼始まるから フロアに行こうよ!」

職場で 仲良くなれそうな人がいて、私は少し安心した。前の会社での二の舞にだけは 絶対にならない様に頑張るんだと 心新たに誓った…