* KING *

今日の会議は 社長も出る特別な会議。私は 重役達がいる大会議室の横で待機する。

先輩が 私に言う。

「お前はもう今までの杏ではなく、新しい生まれ変わった杏だから、前を向いて俺を見て真っ直ぐに歩け。」

「先輩…私が見ている間は笑って下さい。そしたら 頑張れるから…」

「ここに来て 難易度の高い注文をぶっ混んでくるとか お前何なの?」

「今だったら 先輩が何でも聞いてくれそうでチャンスかなって…」

「わかったよ。呼んだら出来るだけ笑顔で歩いて来いよ。俺の隣までな…」

「じゃあ、後でな杏。」

頭にキスを落とし 先輩は大会議に向かった。

私に難題を残して…

この後 どうやって笑顔で登場?
はぁ?無理無理…
笑顔じゃないと無理無理…

色々な無理が重なって 頭はショート寸前…

それを一部始終見ていた圭さんが…

「杏、何怖じ気ついてるのよ?凱人のキスなんて挨拶みたいなもんよ。杏も外国の血が混じってるなら、扉の向こうにいる凱人にお返ししなさいよ。出来るでしょ? 」

そうだ、私は先輩には負けたくない。キスは挨拶よ…私は出来る。完璧に今日を成功したい。演出は多分アドリブでもOKなはず。先輩の受けは気にしないで ガツンと やっちゃえ!

私は 覚悟と勇気の羽を持って 扉前にスタンバイした。いつでも先輩の指示が出てもいいように…

先輩が笑ってくれるのを 楽しみにしながら…