その後会議室に行き仕事をするが、先輩が気になり心は上の空。

コンコン…先輩が戻って来た。素早く確認するが、いつもの顔に戻っているみたいな感じ。

「先輩 どこ行ってたんですか?サボりとかなしですよ。私にだけ仕事させるなんて、パワハラじゃないですか?」

精一杯の悪態を付いて 先輩の様子をみる。

「お前と違って 俺はデスクワークばかりじゃないんだよ。お喋りは止めて あのデザイン画の色だけじゃなく、他の色も考えろよ。マップ作成までしたいからな…」

鬼健在だ…時間がないのに、明後日までに出来るの?私と先輩だけの作業では 細々としか進まないのに、やらなくちゃいけない作業はてんこ盛り…。

「はい。カラー出しですね。先輩が唸る位 キレッキレのカラーセレクトしちゃうので、ショック死しないようにして下さいね。」

「お前、かなりヤバイな…俺こんなやつ今まで会った事もないわ…」

クスリと笑う先輩を見て、少し安心した。

先輩の抱えてる問題ってどんな事?私には話す事は出来ないのかな?頼りにはならないと思うけど、話を聞くだけなら出来るのに…

やらなければいけない作業に追われて 言われたカラー出しをする。

私の世界の色を みんなに発表する為に…普通の感覚じゃない 特別なスペシャルカラーを…

私のラッピングに相応しいカラーを、先輩あなたが気にいるカラーが私と同じ感覚なら嬉しいのに…と思いながら。