今私は 飛行機で空の上を飛んでいる。圭さんから驚きの事実を聞かされて、パニックに陥る手前。

「びっくりした?」

「それは…圭さんはやっぱり人でなしですね!」

「悪魔だもんね。クスッ」

「二人して 私をこれ以上苛めないで下さい。パリで頼りになるのは、二人なんですから…」

「じゃあさ、俺の彼女になれば?」


無理だし…何言い出すの、この人は?


「もう冗談言わないで下さい。圭さんこれからもよろしくお願いします。」

「向こうでも ビシビシ働かせるわよ。覚悟はいい?」

「はい。お手柔らかにお願いします…」


圭さんがパリ支店の支店長に抜擢された事、その話は 私限定のトップシークレットで話が止められていた。

だから私を連れて行くのも 許可が出たのも納得だ。

圭さんはやっぱりただ者じゃない。でも私には神様以上に見えた。