先輩の出発の日があと3日になった。

だけど生活は相変わらず 先輩はマイペースだ。

昨日も 夜遅くに帰って来て 私がシャワーをしている間に 手早く晩ご飯を作る出来る男。尊敬を越え 反対に大丈夫かと心配になる。

だって この人何でも出来るから。私には到底出来ない事ばかりだ。


「先輩は 本当に人なんですか?」


あっ。またしても心の声が溢れてしまった…


「また、お前は訳のわからん事を?」


仕方ないじゃない。

イケメンの出来すぎの顔、モデル張りのスタイル、センスが良くて、料理も出来、お世話が好きとか。

出来損ないは性格だけとか…


「ロボットだ。百瀬ロボ。だから性格が追い付かないんだ…欠陥はそこか…。なるほど…」


やっぱり…チップを埋め込む時に 何かしらのダメージ?


「お前の頭は いつも思うが大丈夫か?」

先輩に言われたくない。


「俺は あと何日かで日本を発つが お前の事が心配で 気掛かりだ。」


「いえ、案外先輩がいない方が 調子良いかもですよ。困った時は圭さんに頼りますし、何とかなりますよ。」

「へぇ俺じゃなく圭か?Skypeもあるし直ぐに話せるぞ?」

「時差が8時間はきついですよ。」

「1日1回は Skypeしろよ。圭にも言っとけ。」

「絶対に 嫌です。」


というやり取りが夜にあったばかりだ。