先輩のマンションに帰り シャワーを浴びる。ものすごく疲れた…。最近の私にはない程のストレスだ。

髪をドライヤーで乾かした後 暫くの間ソファーでぼぉ~としていた。

「おい、お前は勝手に帰るとか何?」

びっくりした…
先輩いつの間にか帰って来てたんだ…。

「お帰りなさい。お疲れ様です。」

「///ああ。」

あれ?何か静かになったな…と思ったら 目の前に先輩?

どうしたんだろ?何か 私不味かった?

「杏、もう一回言え…。」

は?何が?

「帰って来た 俺に労いの言葉も一緒に。」

意味不明な先輩に逆らうとまた不機嫌になるから

「お帰りなさい。先輩遅くまでお仕事ご苦労様でした。肩など疲れてませんか?こんな感じでいいですか?」

「///ただいま。いや疲れてはない。寧ろ…お前にまた言われたい。」

///何それ?だけど、初めて先輩がただいまとか言うの聞いたからレアだ…

もう何?黙るとか…らしくないじゃない。恥ずかしくなって 自分の部屋に逃げようと ソファーから立ち上がると 壁になる人。

「なぁ今日何でこっちの部屋で仕事しなかった?」

「私はパターンの作業をしなきゃ誰も代わりがいないのです。なので…後2日はパターン室ですね。あっ、だけど咲本さんがいるので、明日1日で終わるかもです。」

「咲本?」

「室長がヘルプで咲本さんを付けてくれて、今日1日すごい進みましたよ。あの人神(本とは死神)です。」

「へぇ 俺は鬼なのに?圭は悪魔で 何であいつは神なんだよ?納得いかないんだけど?」

「まぁ 細かい事はいいじゃないですか?」

「たまには部屋に顔出せよ。圭と二人きりとか やなんだよ。」

「はいはい。明日は ちょびっとだけ先輩に会いに行きますよ。では 今日はこの辺で…おやすみなさい。」

「///待て。もう一度だ。」

もしかして(おやすみなさい)をもう一度?

「おやすみなさい?」

「///おう、おやすみ杏。」

流れで おやすみなさいとか言ったけど、私ご飯も食べずに寝るの?でも今更 赤い顔を見せながら その場に残って先輩の前で平常心を保てる自信もなく、お腹を空かせたまま 眠りについた。