そんな歪んだ考えを持った結果、生まれてしまったのがこれ。


「間野さーん、今日遊びにいかなーい?」


「だめ!春菜は私たちと遊びに行くんですー!」


「皆ありがとう。


でも、ごめんなさい、今日は遠慮しておくね。」


「えー、ざんねーん。」


人前での性格もよく、気も効いて、誰からも好かれる最高の女子高生。


しかも成績優秀、容姿端麗ときたものだ。


まぁ、中身は下心だらけの最低人間なのだけど。


「はぁ…」


「大丈夫?手伝うよ。」


困っている人は助ける。


だってその方が印象いいでしょ?


「間野春菜…


本当に最高だよな。」


「男女問わず好かれてな。」


「何がすごいって、誰からも嫌われてないことだよな。」


廊下を歩けばそんな会話が耳に入ってくる。


あぁ、なんて素晴らしい。


「ありがとうね、間野さん。」


「ううん、こんなの一人で持ってたら重いからね~。」


「うふふ、本当に優しいんだね。」


「優しい?


でも当たり前のことだと思うけどな~。」


そう、当たり前のこと。


好かれるためには努力をしなければいけないのだから。


優しくするのも全て将来のため。


「ねね、今日さ宏太くん誘ってみない?」


「あ、それいいね!」


宏太くん…


私はその名前に反応する。


大海宏太(オオミコウタ)…


私と同じく、誰からも好かれる男子。


イケメンで、人当たりも良い彼はよく友達に囲まれている。


ただ、決して私みたいに努力していなさそうなのに、何故あそこまで好かれるのか謎。


そして、私を何故か嫌っている。


本人に言われたわけではないけど、なんとかくわかる。