保健室の眠り姫



で、教室の前です。


「…っ、…」


賑やかな声が教室の中から聞こえる。
ドアに手をかけ、開けるか開けないかの行動を10回程繰り返した時。


「…邪魔」


「ひっ…」


突然かけられた言葉に、情けない声で反応する。
振り返ると、何とも厳つい女の子。

金髪までとはいかないけど、かなり明るめな髪色。

だけど、傷んでいるわけでもなく、逆に触りたくなるくらいサラサラのドストレート。
片耳に見える小さなピアス。

化粧自体は薄めだけど、目鼻立ちが整っていて…なんか、こう…。


「…綺麗」


「は…?」


のーん!
私ってばつい声に。


「いや、あのっ…う、ど、どうぞお入り下さいまし!」


スッ!という効果音がつきそうなくらい、素早くドアの前から移動する。


「…ふっ…変なやつ」


わ、笑われた。


「てかあんたもココだろ、入らないの?」


「いや、入るんですが…その、」


モゴモゴと言い訳を呟いていると。


「あ。あんた姫だろ」


ば、バレている。


「あんまり見かけない顔だと思った。珍しいのな。体調良いのか?」


そして意外にも優しい…。


「菖様に行って来いと言われました…」


「へぇ〜」


へぇ〜って。
もっと興味を持って下せぇ。