私はしばらく、そんな廉くんの背中をぼーっと見つめていたけど、
「……えっ、ちょっと待って」
思わず呼び止めた私の言葉に、廉くんが振り返る。
廉くんのダンス練習だったり、いきなりの停電だったりで忘れてたけど、私は一人でいられなくなってここに来たんだ。
電気はついたけど、未だに外では雷が光っている。
この状況で一人で部屋に戻るなんて、正直私には無理だ。
だけど…………
「なに?」
…………なんて言えばいいんだろ。
一人で寝れないって言う?
いや、絶対バカにされるし。
でも、寝れないのは事実だし。
わぁぁぁぁぁ、どうしようどうしよう。

