「なんかいまいち廉くんが掴めない……」 本人がいないのをいいことに、そんなことを呟いてみる。 もちろん、そんなひとりごとに反応する声もない。 なんだかひとりぼっちみたいで寂しいけど、廉くんに気を遣わなくてもいいんだし、テレビでも観よう…………って。 ん? 廉くんが寝ちゃったってことは私って今1人? それって…………と深くその意味を考えようとしたそのときだった。 ゴロゴロゴロゴロ………… 窓の外が突然ピカっと光り、私の大嫌いなあの音が耳に入った。