「幻想…………?」 驚いたようにこいつの目が見開かれる。 「幻想ってどういう…………」 「今、あんたの目の前にいる松川廉がほんとの俺だってこと」 そう言い切ると、どんどんとこいつの目の色がなくなっていった。 同居の間、嫌でも俺の黒い部分は見えてしまう。 なら、まだ同居して日も浅い今のうちに言っておいた方がショックも少ないはず。 そう考えてアイドルの松川廉とは180度違うほんとの自分を出したんだ。 「じゃ、部屋戻るわ」 今度こそ部屋に戻ろう。 そう思って背を向けた時だった。