「………華。……里華!!」 「……いたっ!!」 バコっという鈍い音がしたのと、頭に痛みが走ったのはほぼ同時だった。 ぱっと目を開けると廉くんの姿なんてどこにもなく、代わりに親友の安藤由奈【あんどう ゆな】が呆れた顔で立っている。 そこにあるポーチで私の頭を殴った犯人はきっとこいつだろう………ってそれよりも。 「あ、あれ!?廉くんは!?!?」 「はぁ?」