「里華」 突然名前を呼ばれ、緩んでいた頬を引き締めて顔をあげる。 私を見つめる彼の熱っぽい瞳と目が合った。 これから彼がしようとしていることをすぐに理解した私は、小さく彼の名前を呼ぶ。 「廉………くん」 それが合図となったように、彼の顔がゆっくりと近づいてくる。 あとちょっと…… もうちょっとで………… 唇が…………