「これで、和平条約も成立ということだな。」



どこかほっとしたような鎌田くんに、石川がうなずく。


「そうですね。本当に良かったです。では、一件落着した事ですし、俺はこれで失礼します。」


そしてなぜか早々と家に帰ろうとする石川くんと、


「あ、じゃあ、俺もこれで。そろそろ魔王城に帰った方がいいと思うんで。」


と、それについていきそうな木村くんを引きとめ、




「いやいや、せっかく和平が成ったのだ。もう少しゆっくりとしていくがよい。」




という鎌田くんに招かれて、その場にいた全員で大広間に来ていた。


身内のみで和平パーティにシャレこもうといったところだ。


それはいい。

非常に良い。



でもしかし。

しかしだ。



魔女二人にはまだ野望がある。