そんな二人に、鎌田くんが一度咳払いをしてから呼びかけた。

 
 「それで、用件とは?」
 

 「あ、はい。なんか、人間の国で俺が攻め込もうとか滅ぼそうとか思ってるって誤解が広まっているようなので、弁解と。あと、和平条約を結ぼうと思いまして。」
 


 鎌田くんに向き直った木村くんが、ここに来た理由を説明する。

 
 「ほう。それは、本当か?」
 
 「え、本当ですけど。」
 
少々疑っている様子の鎌田くん。

それにちょっと困惑する木村くん。
 

本当かどうか、さらに問おうとした鎌田くんを遮って、迷が口を開いた。

緊張感台無しである。


まあ、ここまでにも緊張感があったかと言えばなんとも言えぬのだが。