時刻は3時。

少し小腹がすいてくる時間帯だ。


俺ははぐれるといけないからと、半ば強制的に黒瀬の手を握って歩いている。

まだ時間が早いから、今は祭りじゃなくて近くのショッピングモールに来ているんだけど……。


いくら行きたいところあったら教えて、って言っても頷くばかりで一向に言わない。

それどころか終始俯いて周りを見ていない。


……楽しくないんかな?


ちょっと心配になって、取り敢えずフードコートに入ることにした。