『あれ?まだいる…。』

茜が鳥居の前まで来た時、視線の先に優さんの姿が飛び込んできた。

『どうしよう…さっきあんな態度とっちゃったし何か気まずい…。』

茜ね、気付かないふりして通り過ぎようとしたの。
でも見つかっちゃったみたい。

『よかったぁ。戻ってきて!はいっ。忘れ物(^-^)』

優さんはニコって笑って、茜の手の中にそれを入れてしっかりと握らせたの。
さらに、自分の両手で茜の手を包み込むようにきゅぅっと握った。