手のひら王子様

そんなわたしに椋太朗のお父さんがすかさず言った言葉。


「桜菜ちゃん、今がどつく時や」


ついさっき玄関でされた助言をこんなにも早く実行するなんて思いもしなかった……。


「バカ!」


「アイタッ!」


とりあえず椋太朗の頬を思いっ切りつねってやった。


わたしはこの先何回こうして椋太朗をどつくことになるんだろう……。


そう思ったら急に両肩が重くなったような気がした。