「桜菜ーー!! 助けてーー!!」
……台所に立って5分足らず。
「……はぁ」
背中に聞こえた椋太朗の絶叫に、わたしは目玉焼きを焼いていた火を止めて食卓へ向かった。
「どうしたの?」
ギャーギャーと一人で大騒ぎしてる椋太朗に呼びかけながら食卓へと近付いていく。
そこで目にした光景……。
両腕をブンブン空中で振り回す椋太朗。
「……何してんの?」
「蚊ー!! アップがキモいねん!!」
言ってることがまるでわからない……。
仕方なく椋太朗の近くまで顔を近付けると、
「あぁ。蚊、ね」
椋太朗の顔の周りを行ったり来たりしてる蚊が一匹。
とりあえず、
「えいっ」
素早く手で蚊を潰して、ティッシュで丸めて捨てる。
「蚊くらい……」
「ちゃう! 俺サイズには蚊が鳩くらいに見えるねん!」
って言っても、
……鳩ってねぇ。
「鳩やったらまだええよ? 鳩サイズの蚊が顔の真横やで? 白黒のしましまとか羽の音とか!!」
こう言って椋太朗は声を大にして力説をしてくる。
確かにそれは気持ち悪いかも……。
……台所に立って5分足らず。
「……はぁ」
背中に聞こえた椋太朗の絶叫に、わたしは目玉焼きを焼いていた火を止めて食卓へ向かった。
「どうしたの?」
ギャーギャーと一人で大騒ぎしてる椋太朗に呼びかけながら食卓へと近付いていく。
そこで目にした光景……。
両腕をブンブン空中で振り回す椋太朗。
「……何してんの?」
「蚊ー!! アップがキモいねん!!」
言ってることがまるでわからない……。
仕方なく椋太朗の近くまで顔を近付けると、
「あぁ。蚊、ね」
椋太朗の顔の周りを行ったり来たりしてる蚊が一匹。
とりあえず、
「えいっ」
素早く手で蚊を潰して、ティッシュで丸めて捨てる。
「蚊くらい……」
「ちゃう! 俺サイズには蚊が鳩くらいに見えるねん!」
って言っても、
……鳩ってねぇ。
「鳩やったらまだええよ? 鳩サイズの蚊が顔の真横やで? 白黒のしましまとか羽の音とか!!」
こう言って椋太朗は声を大にして力説をしてくる。
確かにそれは気持ち悪いかも……。

