「今日から夏休みやったらそうって言っといてくれなぁ」



ちょっと捻ったわ


とか言いながら首をさする椋太朗がブツブツ文句をたれてる。


「……ごめん」


食卓の上で胡座をかいてる椋太朗にわたしは視線を落とす。


素直に謝っちゃう自分が癪……。



起きたら居なくなってるんじゃあ……とか期待したわたしがバカだった。



「まぁ……桜菜の可愛い寝顔も見れたことやし、ヨシとするわ」



こう言って椋太朗はニッと笑ってみせる。


「……変なこと」



してないでしょうねぇ?
って続けようとして口を閉ざした。



だって……愚問。



こんなちびっこい体だもん。



心配するまでもない。


「こんなチビに何も出来るわけないとか思ってるやろ?」



わたしの考えを読んだ椋太朗が得意気な顔してフフンッと鼻を鳴らす。



そんな椋太朗をわたしは不思議に思って見つめた。



「桜菜はホッペタだけじゃなくて、二の腕も胸も柔らかいなぁ~」

「えっ!? 」



驚きで立ち上がったわたしに、椋太朗は子どもみたいな顔で笑ってる。