プルルルルル
プルルルルル
「亜弥
もしもし亜弥なのか」
「お父さん…。」
亜弥は涙が出そうになったが
自分の気持ちをキチンと
伝えたくて、涙を堪えた。
「安心しろ、亜弥。
今日帰ってこられるぞ」
「お父さん ゴメン
私 帰れない
ってか、
帰らない」
亜弥は自分の気持ちを伝えた。
「何でだ亜弥
あ、そうだ
誘拐犯に言わされてるんだろ
上杉君だって
来てくれてるんだぞ」
お父さんが必死に
問いかけて来た。
「透哉に代わって」
亜弥はお父さんの問いを無視して話した。
「何でだ」
「イイから早く」
亜弥は大きな声で言った。
その声を聞き
お父さんはしぶしぶ
透哉に電話を代わった。
「もしもし亜弥か」
久々に聞く透哉の声。
しかし亜弥の考えが
揺らぐ事は無かった。
「透哉、ゴメン。。。
もぅ会えない。。。」
「えっどうして」
「サヨナラ…」
亜弥は電話を切った。