sweet voice

ぼんやりしながら考えていたら、個室の扉が開いた。


彰太か茜が戻ってきたんだと思って、


「おかえ・・・えっ?」


「よお」


目の前に立っていたのは、彰太でも茜でもなく、荒井さんだった。


「えっ、なんで?」


荒井さんは黙ったまま、私の前に座った。


「悪かったな、子どもみたいにシカトしたりして」


「ううん、私がひどいことしたから仕方ないです」


「確かにひでーよな」


「ごめんなさい」


「でもさ、俺、距離をあけて冷静になろうとしたけど、できなかったんだよな。


花音と離れれば離れるほど、俺は花音が好きなんだなって実感させられた。


しまいには、どのタイミングで連絡とればいいのかわかんなくなってさ。


で、川野に相談したってわけ」