sweet voice

「僕、藤原さんと初めましてじゃないからです」


「えっ、どこかでお会いしましたか?」


「はい、藤原さんは覚えてないかもしれませんが、先月地下鉄のホームで視覚障害の人を助けていましたよね」


「ああ、あの時の・・・」


混雑してた夜のラッシュ時間に、視覚障害の人がホームの端を歩いていたから、声をかけて付き添ったんだ。


「みんなスマホばっかり見てる中で、藤原さんの行動力がすごいと思って、顔を覚えたんです。


いつかどこかで会えたら、と思ったりしてました。


まさか、こんなに早く会えるとは想像してませんでしたけど」


「たまたま、近くにいただけですから」


「生まれて初めての一目惚れ、したんです」


あまりにも唐突な告白に、動揺して何も言えなかった。


これまで、それなりに恋愛もしてきたし、見た目にも気をつかってるつもりだけど、ほぼ初対面の人にストレートに告白されたことはなかったから。