sweet voice

「来年の4月から、ニューヨーク支店へ異動することになったんだ」


「すごいね、おめでとう」


「今回の出張も、その打ち合わせとかもあってね」


「そうだったんだ」


伸二くんはすごい人なんだ、って改めて実感して、私とはあまりにも縁遠い気がした。


「それで、連れて行きたい家族はいるか聞かれてね」


家族って・・・伸二くんは両親を連れて行くってこと?


「僕は、花音さんと結婚して、一緒にニューヨークへ行きたいって思ってる」


「えっっ?」


な、なんで私?


英語もまったく話せないのに?


「急な話で驚いたよね、ごめん。


今すぐ返事してなんて言わないから、ゆっくり考えて。


あと、これ」


伸二くんがポケットから出した箱を開くと、指輪が光っていた。