人間発注書

「なんで、そんなことに……?」


「なにもわからないんだ。まさかミホコがこれに売られるなんて思ってもいなかった」


「俺だって、こんなこといきなり言われても全然わかんないって」


そう言ってどうにか笑顔を浮かべようとする伸紀。


その笑顔はひどくぎこちなかった。


「今朝高原先生にもミホコの事を聞いてみたけれど、転校したとしか教えてもらえなかった」


「そ、それなら転校先がわかるはずだ。新しい住所だって、先生なら知ってるだろ」


「俺もそう思ったけど――」


そこまで言い、口を閉じた。


そうだ。


担任の高原先生なら知っているはずだ。


俺とミホコが仲がいい事だってわかっている。


それなのに何も言わなかったと言う事は、何かを隠しているからじゃないのか?


そんな考えに行きついた。