イケメンサラリーマンにかんする謎は、唐揚げが完成したあとすぐに解けた。
カウンターには、かしわぎのおじさんが揚げた唐揚げと、さゆりさんが揚げた唐揚げが並んでいる。どちらも美味しそうだ。
「では、椿さんに食べ比べていただきます」
「とうとう、私の出番がやってきたようだな」
割りばしを割り、不敵に笑う椿さん。存在感が半端なく、例えるならゲームのラスボスのようだ。
「宮野さん、言っておくが、私は味にうるさい男だ。……覚悟しておくように」
「は、はい……!」
いや、ちょっと待って。この人ただのかしわぎファンだよね。ただ試食しようとしてるだけだよね。
それなのに、どうしてこんなに偉そうなんだ?


