ゆか。文豪。

小学生の頃から類稀なる文才をひっさげ22歳で作家デビューするなり、ケータイ小説大賞となんとか大賞をW受賞する快挙を成し遂げた、言わば言葉のモンスターだ。

彼女の文才は日頃の「妄想力」で養われているのは明確だった。
もっぱら妄想するのは彼氏のこと。
彼氏の事を妄想しては「夢に出てきた」だの「貴方が途中下車しないように手を離さない」だの愛情だだ漏れの言葉と2人の絵を描いては悦に浸っていた。

とはいえ文豪は27歳。
女として成熟しつつあるこの歳で、妄想だけで満たせる程潤ってはいなかった。そう、文豪は変態なのだ。