〜超能力者の少女は暴走族のお姫様。〜



__ガチャ


するとドアが開いた。


そして1人の小柄な可愛い女の子が顔を出した。


「あーっ。この子っ?姫になる子って!」


その子は私を見つけるとパーっと笑顔になり駆け寄って来た。


「あのねっ、私が、冬華っ」


「……」


「おい、答えてやれ。」


黙ってるとお怒りの俺様…


「…私…姫にならない…」


この喜んでる小さな女の子にこんなこと言うのも可哀想だけど…ね…


「えっ?そうなのっ?人違いっ?そんなぁ。」


あきらかにがっかりしている女の子。


「人違いじゃない。そいつが第2の姫だ。」


はい?


さっき断ったばっかりですが…



「えっ!やっぱ、そうなのっ?」


「…違う…」


「違くない」


「…違う!」


私と総長が言い争いをしていると女の子は困り顔になった。


「え〜と〜っ、、、」


「悪い、冬。すこし2人にしてくれないか?」


は?


「えっ!いいよっ」



なんで…2人に…?


そういうと女の子は出て言った。

そういえば、2人?春クンは?

と思い、周りを見渡すといつの間にか春クンもいなくなっていた。


「おい。今、見ただろ?あれが今の姫だ。嫌いか?」


「…別に…」


さっき会ったばっかりの人をもう嫌いになるわけないし…


「よし、なら姫になれ」


は?

ほんとに意味不明…



「あいつと仲良くしてくれるだけでいい。あいつは、友達がいないんだ__。姫って理由でな…。ああ見えてあいつはお前と同じ歳だ。」


えっ!


嘘__


小学生ぐらいかと思ってた__。


「いいだろ?仲良くするぐらい。それとも、それも断るような人でなしか?」


「…っ。いいわよ…」


仕方ないのでオッケーする。


私って…

押されると断れないタイプかも…



「…本当に…仲良くするだけね…」


「そうだ。意外とものわかりがいいんだな」


…!

なによ、急に。