「ちょ…待って!ごめん!ごめんね!」
いきなり謝られても…
でも、ガン無視って決めたもの。
「ちょっとー!待ってよー!気に入っちゃったし、帰られたら困るー!」
そう言って腕を掴んでくる。
「…離して……」
無視しようと思ってたのに、そんなに続かなかった…
手を引っ込めようとするけど力が強い…
「さっき、僕に抱きついてきたのにねー?」
「……っ。ち…違うし!」
「アハハ!赤くなってる〜!もー、可愛い〜!」
「…っ。やめて…!」
いきなり抱きついてくるからびっくりする。
「あっれー?バイクの時は悲鳴あげてたのに抱きつくぐらいじゃ悲鳴あげてくれないんだ?可愛いのになあー」
「……うるさい…。帰る…」
「あ、ごめんね!ほら、そこの倉庫だから、早く行こ!」
「…ヤダ…」
「ヤダじゃないでしょー、あ、そうだ!名前聞いてなかったね!」
「如月…」
「違うよ〜苗字は知ってる!名前だよ」
「…」
「教えてよー」
「美夜…」
「美夜ちゃん?可愛い〜!美人なイメージにも合ってる〜」

