「……嫌だから…」
「えー、、、、、」
途端に不満そうな顔に変わる。
「いいでしょー、1回だけ。嫌なら、気に入られないようにすればいいんだよー?」
「……わかりました…」
しつこそうだから面倒くさいけどついて行くことにする。
はぁー
今日は、帰りが遅くなりそう…
「ほんとー!ありがとねー!」
男は、またニコニコの笑顔になった。
「じゃ、こっちー」
仕方ないから黙ってついていく。
すると木の陰に1つの大きな赤いバイクが止めてあった。
「これ、僕のバイクー!かっこいいでしょー」
「…」
「かっこいいでしょー」
「…」
「かっこいいでしょー」
どうやら、返事がほしいみたい。
「……うん…」
仕方なく頷く。
「変なのー。普通の子なら僕が言わなくてもかっこいいーって褒めまくるのに」
普通の女の子なんて知らない。
だって私は、
__化け物
だから…
あああああああっ。!
もう、なんで、思い出すの…
やめて…
消えて____
「………っ」
「大丈夫?顔色悪いよ?」
心配そうな声と可愛いイケメンな顔がドアップで視界に入ってきて我にかえる。
「……うん…」

