「葉月…っ!?」

「ふ、風翔さん…」



泣いて縋りそうになったけれど、必死でこらえる。

「どこに行っていた!!?」

「いえ…大丈夫だから安心して。…皐月に会いに来ただけ…」


「…黒龍や堂島組から葉月が消えた事、世間で凄く話題になってる…。黒龍が葉月を助けるために動き出してる…。今までどこに行っていた?……!もしかして…」





黒龍が…私を?裏切ったのに…。やだ…。
私を追えば、きっと怪我をする。


「風翔さん!」



私は風翔さんが言いかけた言葉を止め、皐月の病室に向かった。







「皐月…?起きて。……起きないと…私…皐月を殺さなきゃいけなくなっちゃう…っ!」


嗚咽が止まらない。