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「失礼します」




理事長室に入ると、理事長室のソファーには真琴さん、その向かいには風翔さんが座っていた。
そして、風翔さんの隣には真琴さんの代の幹部、時雨(シグレ)さんと灯二(トウジ)さんもいた。



「遅い…やっと来たか…」



「まじで殺す…てめぇら」



真琴さんの怒りと呆れの声色と、風翔さんの怒りの声色。


「葉月と皐月のこと…聞きに来たんだろ?」



灯二さんの言葉に、俺たち幹部は頷いた。



「座れ」


時雨さんが空いているソファーを指した。

「何が聞きたい?」

時雨さんが言った。



「皐月が…いなくなった原因…です。それから…葉月が「自分が皐月を殺した」と言っている意味です」



風翔さんは大きなため息をついて言った。





「皐月は生きている。まだ眠ったままだが…死んでない。撃ったのも葉月じゃない。」

「撃ったのは、飛山(トビヤマ)組の当時の組長、飛山 章造(シュウゾウ)だ。」



「飛山組…?」




俺の中には心当たりがあった。
「堂島、お前は知ってるだろ」


灯二さんが俺を見た。
灯二さんの言葉で、みんなの視線が俺に集まる。