「失踪なんかじゃないよ?」


うっすら微笑んでいる私にゾッとしたのか、みんなは動かない。一言も喋らない。





「そいつらだけじゃなく…皐月まで…?葉月ちゃんが1人で?無理があるんじゃない?


……ねぇ、嘘…ついてるの?わからないな…表情が読めないよ…」






額を押さえて「頼む、裏切らないで」という目を私に向ける。

それは薫だけじゃなくてみんな。







「私が撃ったの。血が飛び散って…血溜まりができて…皐月が言ってた。「黒龍には手を出すなよ」って。あははっ…出したくなっちゃって…」





「「葉月…?」」
「なにを言ってるの…」
「「葉月…」」
「「…」」



「ねぇ、私が憎い?」