急に上から降ってきた声。

顔を上げると、座り込む私に手を伸ばしている詩音がいた。



「探した…遅くなった」





繋がってない言葉で会話をする。


「女嫌いなんでしょ?無理して触んないでいいよ」





私は自分で立ち上がって、お尻についた草と砂を払い落とす。


「…」


「…なに?」

「あれだから女は嫌いだ」



パンダたちが去っていった方を睨みつける詩音。





「ていうか、なんで私を探してたの?」



「いつもなら屋上にいるのに来なかったから…。優雅も一人で来たし、今みんな走り回って探してる」




「へぇ…そりゃたいへんなことで」



「さっきの、優雅に報告するからな」




「やめてよ、パンダが可哀想でしょ」

「取り返しのつかないことになってからじゃおせぇ…」




「よく喋るね。舌引きちぎるよ」
「お前そういうキャラじゃねぇだろ」