「失礼します」


私は重い扉を開けた。

高級感漂う理事長室。



高そうな革張りの椅子に座っているのは私と皐月の名付け親の加瀬 真琴(マコト)。



「…久しぶりだな、葉月。やっと来たか」

「うん」

「体調はどうだ?」

「絶好調」




真琴はこの学園の理事長で、私の両親の友達。
私と皐月の名付け親でもある。
それだけ両親とは仲が良かったということ。



「葉月、…おい……葉月」


「なに…」

「お前…汗すごいぞ…。た、体調、やっぱ悪いのか!?」



椅子から勢いよく立ち上がった真琴。


私はハイハイ、また来るね。と返事をして理事長室を出た。









ぶっちゃけ、今日はいつもより体調が悪い。