おう…もう頭から離れん…。



強烈…。


私は優雅の背中にびったりくっつくようにして歩いた。



その後に圭斗さんがいて、そのまた後ろにさっきの6人が着いてくる。



「親父は?」

「組長室におられます」

圭斗さんに確認してから、優雅は私の腕を引っ張りながらその、組長室というところに来た。


「組長、入るぞ」

「あぁ」

中から重みを感じる声。

「あぁ、来たか。体調はもういいのかい?」




優雅に少し似た面影を感じる、厳格のある組長さん。


すぐに、この人が組長だ、と分かる。


「あ、はい。ありがとうございます」
「ははっ、不思議な子だねぇ。一般の子は俺を見ると固まっちゃって動かないんだよ」



「不思議…ですか。よく言われますね」


組長は一瞬キョトンとしてから、豪快に爆笑した。

すると、うるさいと言わんばかりに奥から綺麗な着物を着た綺麗な女性が出てきた。




この人も優雅に似てる…。
「うるさいですよ、雅人(マサト)。…あら?この美人さんはだあれ?」




美人さんに美人さんって言われると…ちょっと嬉しい…。


「優雅の…これだ」

組長さんは小指を立てた。




「まぁっ!!大歓迎!!!!お名前は?」

周りに花でも咲いてそうな可愛らしい笑顔に、自然と私の顔も緩む。



「下條 葉月です」

「葉月ちゃん!!!!キャーッ可愛いっ」




「、落ち着きなさい、冬乃(フユノ)…」